この記事は、自分のデザインに自信が持てない….と悩んでいるデザイナーに向けて書きました。
僕も若い頃は経験も浅かったので、本当にこのデザインでいいのだろうか…お客様に買っていただける価値はあるのだろうか…と本気で悩みました….
でも、心からおすすめできる、と言うのは経験値や売上とは切り離して考えましょう。
自分が本気でおすすめしている商品が売れないなんて事はよくあることですから。
でも。それでもデザインに自信が持てない人はいったいどうすればいいでしょうか。
そのこたえをこれから説明していきますね。
目次
デザインに自信が持てない人がするべきこと。それは
ファッションの哲学やスタイルの追求です。
もし、いまの時点で自分のデザインに自信がもてないなら、歴史的なファッションデザイナーの哲学を知ることからはじめてください。
例えばイヴ・サンローランやクリストフ・ルメールのスタイルとか。彼らがデザインする時にどんなことを大事にしているのか。
その哲学がわかる本がチープ・シックです。
もし彼らのファッションに対する考えがわかったなら…..きっと自分のデザインにも自信が持てるようになれるでしょう。

なぜ今までデザインに自信が持てなかった人が、チープ・シックを読んだだけで自信がつくようになれるのでしょうか。
その部分を簡単に説明するとこんな流れになります。
- 世界的なデザイナーの哲学を知る!
- チープ・シックならその考え方が簡単に理解できる!
- 世界的なデザイナーの哲学がわかると考え方がわかり、デザインに自信がもてるようになる!
1つずつ詳しく説明していきますね。



顔、髪、そしてボディから、とりかかるべきよ。このベーシックがきちんとするまでは、服のことなんか忘れなさい。
チープ・シック
チープ・シックは世界的なデザイナーや偉人たちのファッションに対する哲学を教えてくれる本です。
重要なことなのでもう一度言いますね。自分のデザインに自信を持てないなら誰かの哲学を知ることからはじめてください。
チープ・シックに出てくる人はイヴ・サンローランのような偉人たちばかり。自分の哲学を追求し自信を持つためにはチープ・シックは絶対におすすめ!



チープ・シックに共感した業界人の口コミをのせておきます。
クリストフ・ルメール
チープ・シックがバイブル本だ。
POPEYE
ポール・スミス
ファッションが自由だってことを、この本は肯定してくれたんだね。
POPEYE
栗野宏文(ユナイテッドアローズ上級顧問)
時代を先取りしていて、漏れているものがなかったですよね。
POPEYE
さらに詳しく知りたい方はこちらもどうぞ!
いくら偉人たちの哲学といっても難しい活字だらけだったら読む気になれませんよね。
でもだいじょうぶ。チープ・シックはファッション雑誌と同じ構成だから読みやすいのです。
写真も300枚以上あり、文体もポップで読みやすいんです。



読みやすい文体なのには理由があって、当時雑誌にエッセイを書いていた片岡さんが翻訳をしていたのですね。
後にポパイのインタビューで「女性誌”アンアン”の文体をお手本にして欲しいと言われた。」と述べています。
だから、誰でも雑誌のように簡単に理解できるのです!
ファッション界の巨人たちが残してくれた哲学。それを楽しく見ているだけでいいのです。
チープ・シックの考え方は時を超えるだけでなく、性別も超えてます。
特集している雑誌をみてもレディース、メンズに関係なくチープ・シックの考え方に共感していることがわかりますよね。
- POPEYE ポパイ
- GINZA ギンザ
- FUDGE GIRL ファッジ
- SPUR シュプール
少しだけ紹介しますね。



2013年のポパイです。さきほども少し触れましたが、ここに出てくる人たちも偉人レベルです。



ポパイ同様、マガジンハウス社から。ギンザもチープ・シックを特集しています。こちらは2016年の特集です。
ベーシック、ヴィンテージ、デニム、1枚の布、雑貨、はたまたグルメまで、ただの「安いもの探し」ではなく、スマートで賢く、いいものを見極め、自分のものにする、そんなメソッドをご紹介します。
マガジンハウス



ファッジはクラシックで仕立ての良いもの。長く着れるものを特集しています。
ワンシーズンで着られなくなる安価な服ではなく、長く愛せる名品を大切に着続ける。その上で、安くて上質なアイテムも上手に取り入れてミックスするがFUDGE的チープシック。
FUDGE



2019年のシュプール。チープ・シックの大特集をしています。
ハーパース・バザーや、ヴォーグの編集長をしていたダイアナ・ヴリーランド。彼女についてはさきほどふれましたね。
彼女の他にもたくさんのファッションの偉人が出てきます。すごい人たちばかりなので鼻息が荒くなるかと思います。落ち着いて読んでみてください。



ローレン・ハットン。彼女は女優であり、モデルでもあります。世界が認めるおしゃれなアイコンです。2017年に73歳の時にヴォーグ史上最年長で表紙を飾りました。
当時のトップデザイナーであるイヴ・サンローランもチープ・シックのインタビューに答えています。
変化なしに何年も着続けられるような、つくりのしっかりした、ベーシックな服、例えばブルージンズのようなものに、ますます私は信を置きますね。
服というものは、変化させずに何年も着続けられるべきものだと、私は思います。コットン、シルク、ウールのような、ピュアな記事が好きですね。



ポール・ニューマンはアメリカントラッドのアイコンです。彼の着こなしは感動するくらいカッコいいです。



- カテリーヌ・ミネリア
- キャロル・トロイ
- 翻訳:片岡義男
- 発行:1975年
- size:L27cm・W21cm
- 写真:300枚以上
最後に少しだけチープ・シックの概要を紹介しておきますね。



カテリーヌ・ミネリアはフランス人で「Queen Magazine」「New York Magazin」などのエディターの仕事をしていました。



ハーパーズバザールの前身が「Queen Magazine」で、今は存在しない雑誌です。



「New York Magazine」はニューヨーク市を中心としたアメリカの文化や生活を伝える週刊誌です。



キャロル・トロイはフリーのジャーナリストでした。アンダーグランドファッション雑誌:Rags Magazineをカテリーヌ・ミネリアと編集していました。



彼女はヒッピー文化が大好きで、抗議運動に力を注いでいたようです。
チープ・シックの中身が気になるよう方はクリックしてください。
例えばジーンズのようなものです。Tシャツなど普遍的なものに対する考え方を知ることからはじめましょう。
例えばトレンチコートや腕時計といったものです。仕立ての良いもの、品質の良いもの、など時間を超えたものを考えましょう。
例えばアイビーとか、アメトラのようなものです。ラルフローレンやブルックスブラザーズのように品質が良く、時代を超えた価値のあるものです。
例えば、ヴィンテージや古着のことです。古着の考え方や身に着け方。ショップの選び方を考えます。
いろんなスポーツの為に作られた服の機能は本物であり、シックだというわけです。
民族衣装は完全にオリジナルであり、本物であるだけで十分着る価値があります。
スタイルも彩りをあたえ新鮮な印象になるのです。
ブランケットやストールの巻き方1つでセンスがでるものです。
例えば、ワークやミリタリーのことです。機能的で長持ちして、しかもやすい服。を考えていきます。
これまでの価値観の組み合わせ方のヒント、インスピレーションの仕方を考えていきます。



さて、ここまでチープ・シックという本を通してファッションの大切な哲学について解説してきました。
先人たちが残してくれたファッションの考え方。それは自分のスタイルを追求することでもあります。
それさえ心から理解できたなら、経験値が少なかろうが、この考え方は間違ってないんだ!という自信をもてるようになるでしょう。
そして、それは利益を超えたところにあるものです。チープ・シックの哲学を通して、心からお客様におすすめできるデザインをつくってください!
応援してます!
それではお疲れ様でした。
こちらを読むとさらに詳しく解説されていますよ!